「ははは。俺達の環境が違っていたら…どんな人生送っているんだろうな」
櫂様は、そう遠い目をなされた。
櫂様にとって、芹霞さんがあってこその紫堂。
もしも櫂様の傍に芹霞さんがいなかったら。
櫂様は別の生き方をされていたのだろう。
もしも。
この先。
櫂様の元から芹霞さんが去ったとしたら。
それでも櫂様は、紫堂に居て下さるのだろうか。
"約束の地(カナン)"の時のように、紫堂を…私達を捨ててしまわないだろうか。
主を失った私達は、ばらばらになってしまわないだろうか。
もうこんな…共にゲームなど出来くなってしまうのだろうか。
そんな不安は胸を過ぎるけれども。
櫂様が櫂様である限り。
何より私が、そして皆が信奉する櫂様であるのなら。
必ず、私達は櫂様の元に終結する。
メビウスの環のように、どんなに果てない道程を経たとしても、私達の道は1つだと…そう思うから。
「さあて、じゃあ罰ゲームは…神崎だね!!! 神崎は青い札持ちだから、はい箱からどうぞ~。はい、
『"あの域"に誰に連れて行って貰いたい?オシエテ☆』」
「んー? ねえ"あの域"って何のことかな? 何処に連れて行ってくれるの?」
「うわあ、そんなこと女のお前が考えなくていいから!!!」
「??? 俺も判らん。何のことだ? 玲は判るか?」
「んー、大体は。ふふふ。だとしたら、そこに行き着いているのは僕だけか。じゃあ必然的に相手は僕、っていうことになるね。
芹霞、優しく連れてって上げるよ?
"あの域"に――…」

