年下男子とナイショのキス

★☆★


「……あんたそれ、デートじゃん」


という、親友の一言で目が覚めた。



「……で、デート??」

「うん。そうでしょ」



"デート"という甘い響きの行為を、わたしはまだしたことがない。

というか、する機会がなかった。



……でも、ちょっと待って!

デートっていうのは、好きな人とじゃなきゃしちゃいけないでしょっ!?



「……センパイ、何してるんですか?」

「ひえぇっ!」


1人でグルグル回っていたところに、山本くん登場。

………もーっ!
なんでわたし『行く!』なんて言っちゃったの!?


「美玲。デートはデートよ?」


結衣は他人事のように、にっこりと手を振る。



「いきますか。センパイ」

「…あ……う。はい」



デートじゃない!

わたしはデートだなんて信じないんだからぁー!