年下男子とナイショのキス

「センパイ」


誰かに腕を掴まれる。……その人はわかってる。

口元が緩んでるの、悟られたくない。


「……サッカー、見てくれてたんですか?」


山本くんが、にっこりと話しかけてきた。


「まあ……。うん」


認めるのが、なんか悔しい。


「悠斗ー?ちょっとなのに長いよ!」


さっきの輪の中にいた女の子が、大きい声で山本くんを呼ぶ。


……1分くらいしかたってないのに。