「言わないで……」


「…もしかして俺、キスより恥ずかしい質問できてます?」


センパイは俺を見て、コクンと頷く。

「……バカにしないでよ…?」

「しませんよ」


俺は、センパイを急かすように、手を握る力をわずかに強める。


「……ーくんだよ…」

……ん??


「ごめん、センパイ…。聞こえませんでした」


「……や、山本くん…………だよ…」


………え?は??

ええ?

…ということは……、あの放課後…?


「……ちょ、山本くんなんか言ってよ…」