年下男子とナイショのキス

センパイの視線は
繋がれた手と手に向けられている。


「嫌です」

「で、でもーー……っ!?」


センパイの唇に、人差し指を置く。

…センパイ今日は、顔真っ赤になってばっか。
……そうさせてるのは、俺だけど。


「……命令ですよ?センパイ」

「……」

「俺と、手……、繋いでください」



そう言うとセンパイは、コクコクと頷き、諦めたかのようにおとなしくなった。

俺は、人差し指を離す。


「……家族構成…、だよね?」

「はい」

「…お父さんとお母さんと、弟………だけど?」


…そうなんだ。

センパイのことを知れて嬉しくなる。