センパイは少しずつ俺に近づいてくる。

そのときのセンパイの顔は、真っ赤。


「目、瞑って…」

……足音が聞こえるから、逃げてはいない。


センパイの匂いがする。
 
……なんか俺、ヘンタイみたい。

そんなことを考えていると、


「……最低」

センパイが言った。

………最低…か。



「知ってます」

「……ほんと、最低…」


センパイは俺の唇に、柔らかくて、甘い感触を残した。