「………だめ…」


そんなスリル、体験したくない。


「だめですよ?」


ただでさえ近かった距離が、さらに近くなって、鼻がくっつく。



───もう、これ以上ドキドキさせないで。


「さっき、キスできなかったから。……その分です」


なにそれ。 意味わかんない…。


頭では抵抗してても、身体が抵抗しない。


そのまま、2人の距離はゼロになった。




「───あ!そこ、手繋がないの!」


顔を離した瞬間に指摘される。


「───ッ!?」

「あぶな……」