年下男子とナイショのキス

「……ごめんね?疲れちゃったしょ」


センパイは、俺の顔をしたからのぞき込んでくる。


「大丈夫です」


俺がこう言うと、センパイは一瞬ほっとした顔をしたけど、すぐに顔を引き締めた。


「……やっぱり、ベンチ座ろう?」


グイッと、女らしくないバカ力で、俺の手を引っ張る。


ベンチが小さくだけど見えてきたとき。


「……あれ?佐伯?」



この声に、センパイも俺も固まる。


だけど、センパイはそれが一瞬で、パッと声がしたほうを振り向く。


「……な、中島くん…っ!」


センパイは、すぐに繋いだ手を後ろに隠す。