嘘つきと王子様



「今日の勉強会だって

まあくんのこと誘ったの
三河さんなんでしょっ?


諦めてとは言わないって言ったけどー、

邪魔しないで欲しいかな~って」




違う



私じゃないのに



誘ってなんかないのに


そんなこと、するわけないのに



それなのに




どうして私の口は動こうとしないの





「違うよ」



「違うって、え、うそっ…」




「俺が誘ったんだ、森内のこと


なんかまずかった?」



違う、それを言ってくれたのは



小野寺くんで




「え、ううんっ、小野寺くんが誘ったんだぁ~

ハルナ勘違いしてたぁっ


えーっと、あ、ハルナ

教室に忘れ物しちゃったし、取りに行ってくるっ」




私はなにもできずに



ただただ去って行く


上田ハルナの背中を睨みつけることしかできなくて



怒りや悲しみよりも



とにかく恥ずかしかった



きっと今の会話だって


聞かれてた



何も言い返せなかった私は


どれだけ情けない顔を
してるのだろう


そして、小野寺くんは



今どんな顔で


私を見てるんだろう