とある國のヒメ


そう思うと鼻の奥がつーんとした。

「何でだめなの。ファナはカイに行ってほしくない。そんな危ないところにっ。」

最後はうまく声にならなかったかもしれない。

「それはお前の思いだろ。カイの思いは無視か?」

カイの思い…。

そんなこと、考えてなかった。

兵士として国境へと旅立つと聞いてからは、ただ行ってほしくないという思いばかりで。

でも、カイは何を考えてるの?

何を思ってるの?

なぜ国境へといくの?

なぜ…

ファナから離れていくの…?

なぜ?


考えても考えても答えが出てくることはなかった。

ファナがしようとしてたことは、カイにとって邪魔なことだった?

カイはファナに笑って見送ってほしかった?

ワカラナイ。

ファナにはカイの気持ちがわからない。

分かんないよ。