とある國のヒメ


「今日の朝、国境へと出発するの?」

「そうだ。」

「そ・・・んなっ!!!」

あの時、どうやってでも止めていればよかった。

いかないでって泣いて頼めばよかった。

浮かぶのは、後悔だけ。

頭の中をそんなことばかりがぐるぐると回る。






今からでも間に合う?




その末に浮かんだのは、それだった。




いかなきゃっ!

私は足を踏め染め、扉へと走り出す。

早く、早く。

足が思うように進まない。






「どこに行くつもりだ。」




先ほどまでと変わらない口調で。

それでも、どこか強く。

ファナを落ち着かせてくれるような声だった。



けれど・・・。

今のファナには響かない。