とある國のヒメ


「あの、それがどうか・・・?」

話ってこのことかしら。

「カイが今日城を出ることは知っているだろう?」

顔を変えず、淡々と話していく。

なぜファナがそれを知っているって分かるのっ!

「知ってます。」

「その行き先は?」

「え?」

つい、声が漏れてしまった。

行き先は、カイが「秘密」と言って教えてくれなかったのに。

もしかしてファナだけ教えてくれなかったとか?

・・・答えられないことが悔しい。

「知らないようだな。まぁカイのことだ。知らせてないだろうとは思ったが・・・。」

将軍は知っているんだ。

カイの行き先を。

「どこなの? 教えて!」

語尾が荒くなってしまった。

悔しい。寂しい。悲しい。

カイが教えてくれなかったことが。

ファナが知らないことが。