とある國のヒメ


久しぶりに見た彼の顔は、少し疲れて見えた。

けれど、いままでと変わらぬ威圧感がある。

彼がいるだけでその場の空気が凍りついているようだ。

「久しぶりだな。さっきも言ったが、今日は話があってきた。座っていいか?」

座っていいかと聞きながら、ファナの返事が来る前にもう座っている。

はや・・・。

「どうぞ。」

・・・いつもどおりだわ。

将軍は二人だけ・・・あ、カイがいてもそうだった・・・。

とにかくそういう場合に話し方が変わる。

と言っても、彼がきちんとした態度をとる相手はお父様とお母様くらいかしら?

いつもえらっそーに何もかも見透かしたよーな顔で、話し方で。

でもそのほうが彼らしくて良いと思う。

少なくとも・・・ファナは。

「今日の朝出発する兵士たちの行き先を知っているか?」

???

急に聞かれてこまってしまった。

そんなことファナが知るはずがない。

「・・・知りません。」

将軍は口のはしだけで笑う。

やはりな・・・とでも言うかのように。