「・・・そこに邪魔者がいてはならないんだよ。」
邪魔者って俺のことかよ。
「カイ、お前ファナ姫のことを呼び捨てしてるらしいな。敬語も使わずに。」
「だから?」
「だから?はないだろう。姫はふつうお前のような身分のやつと気軽に話せるような方ではない。それはお前も分かっているはずだ。」
・・・。
「まぁそれは良いとしよう。お前はファナ姫に守る者という感情以上のものを抱いているだろう?」
―――っ!
「はっ?なに言ってんですか?」
いきなりの言葉に今までにないくらいに心臓が跳ね上がる。
「図星だな。別にお前が姫を想っていることを咎めるつもりはない。想っているだけ・・・ならな。」
まだ胸の鼓動は収まらない。
「違うっていってんだろ!。」
っ!
こいつ、どこまで知ってるんだよ。
「問題は姫だ。周りにいる同世代の奴がお前だけ。しかもお前たちは仲がいいだろう?向こうもお前のことを従者なんて思ってはいない。もしも、いや、万が一姫がお前に恋心を抱いたらどうする?そうなったら、こっちも色々と面倒なんでね。」
「そんなこと、あるわけねーっ。」
そんなこと、あるわけがない。
この想いが届かないことなんて、この俺が一番よくわかってる。
いつか・・・ファナは俺の手の届かないところに行ってしまう、と。
「あぁ、ついでにお前に変な気を起こされてもたまらない。」
「起こさねーよ・・・。」

