―私は目の前の幽霊屋敷に怖じ気づいてしまいそうになっていた だが心の奥底に『大丈夫』という思いが何故かあり その根拠のない自信を頼りに 中に入る決意をする そして長年使われていないと思われるドアに手をかけ、恐る恐る引いてみた ―ギィイ… 不気味な音をたてつつとうとう禁断(?)の扉を開けてしまい後戻りは出来なくなった 「大丈夫、大丈夫…」 私は呪文のように大丈夫を繰り返し唱えゆっくりと中に入り込み扉を閉める 間もなく後悔… 扉を閉めた事によって 部屋が真っ暗になっていたのである