正直行きたくはなかったのに黒川さんに会いたいと言われ断れなかった 別に恋愛感情はないつもりである そりゃ、ドキドキ胸が高鳴ったりするけど… 世の女のコが黒川さんのお願いを断ろうものなら 見てみたい限りだ …と気をまぎらわす為に 無駄なことを考えて 軽い現実逃避するも 一番の問題の建物が木々に埋もれながらも見えてきて一旦立ち止まる… 「この道を歩いて、 黒川さんに会って、直ぐ家に帰ろう…」 小さい独り言を呟いてから止まっていた足を再び前に動かした