「ねぇ、早紀ちゃん」
まだ佐藤君の事を見つめている早紀ちゃんに話しかけた
「ん?どうしたの」
「今、誰か私の前にいなかった………?」
「へっ…?」
予想していなかったのだろうかすっとんきょうな 声を早紀ちゃんが出していた
「今、誰かいなかった?」
それに構わず私は質問を続ける
「誰って…佐藤君が…」
「違うの…そうじゃなくて、
ボールは完全に私に向かって飛んできてたけど誰かが私の前に立ち塞がって守ってくれていた気がするの……」
いや…気のせいではないと思う 目を瞑っていたが誰かが私の前にいたんだ
「ううん…誰もいなかったよ?どうして??」
「だって………」
「櫟原さん!!平雪さん!! 授業始めるわよ」


