「しかし良い身体してるな…。」
男の視線をたどると私の胸を見ていることに気づき慌てて彼から離れ守るように自分の体を抱きしめた。
「何なんですかッ!!!」
「身体はお前の方が勝ってるよ」
「さっきから何訳わかんない事言ってるのよッ!?」
男は綺麗な口の端を上げ 私に一歩近づき顔を寄せると耳元で
「俺の女になるか?」
…そう囁いていた。
「…ッ!?ふざけないでッ!!!」
思いっきり男を押して距離をとらせ睨んだ。
「そう怒るな。…それよりどこかへ行く所だったんじゃないのか」
「あっ!そうだ。…ってあなたが邪魔してたんじゃないッ!!」
「連れて行ってやるよ。 どこに行きたいんだ?」
―…無視ですか。
「…クレア達の所に」
私は不貞腐れながらも答えた。


