――――――… 物音ひとつしない静かな城内に乾いた靴音だけが響きわたる 男はある部屋に向かっていた そして目的の部屋についたのか足をとめて扉に手を翳すと音もなくその扉は開いた 男は平然と部屋に入っていき、扉が閉じる 部屋はほぼ真っ暗で大抵の者なら何かにつまずいて転けてしまうだろうが 彼にとってこの闇は慣れてしまっている為特に問題なく奥に進む 「……。」 ベッドの前まで来たがそこにいるはずの人間がいない… 一瞬、逃げられたか?と男は思ったがすぐに違うと分かった