一方、撮影後に羅威斗のレギュラー番組の現場へと移動した隼は。


そこで、メンバーに今日のことを話していた。


「え、あの子ってそういうキャラなの?」


大きな眼をますます見開いてそう言ったのは、童顔で、隼より1つ年上なのにメンバーの中では一番の弟キャラである青山達也だ。


「柴田未雨、だっけ?おとなしそうに見えるのに、意外だな」


そう言って楽しそうに笑ったのは、好奇心旺盛で、個々の活動では一番バラエティー番組への出演が多い滝本亮介だ。


「隼に言い返すなんて、度胸あるじゃん。今度俺らの番組にもゲストで呼びたいね」


と、興味深そうに言ったのは羅威斗のリーダーで知的な雰囲気のある小塚恵太だった。


「新人のくせに、生意気なんだよ。ま、演技は割と上手いけど」


隼の言葉に、恵太がますます面白そうに笑う。


「隼が人を褒めるなんて、珍しいな。ますます会ってみたい」


でも、恵太の言葉になぜか隼はピクリとまゆをつり上げる。


「別に―――ほめてるわけじゃねえよ。あんな生意気な女、扱いづらくってかなわねえって思っただけ」


そう言って肩をすくめる隼を、メンバーたちは意外そうに見つめ、互いに目を見交わしたのだった・・・・・。