いくら誰かの優しさに触れたって、やっぱりあの過去を消すことなんかできるはずない。



「―――...あのこと、皆忘れてしまえばいいのに」



全て、あのことは私が悪いと分かっているけれど。


そうすれば、きっと。


今、幸せなはずなんだ。




叶わない願いをポツリと呟いて、私はそのまま眠りについた―――...。