ヴァンパイアヒューマン−桜−



するとサラの元に足音が近づいてきて、サラは花をつむ手を止めた。


『あら…』


サラは顔を上げ、近づいてきた人物を見た。


『サラ…』


その人物は笑顔で呟いた。


サラは手に握りしめていた花たちをその場に落とし、勢いよくその人物の胸に飛び込んだ。


『ウィル…会いたかった…』


サラはその人物=ウィルの胸に顔を埋めた。


『待たせてゴメンね、サラ。でも…もうどこにも行かない。これからはずっとずっと一緒だから…』


ウィルはサラをぎゅっと抱きしめた。


そんな二人の周りを桜の花びらたちが可憐に舞っていた。


『さあ行こう、サラ…二人の幸せな未来へ…』


ウィルはサラの手を引っ張り、幻想的に舞い散る桜の花びらの中、サラと共に幸せそうに消えて行ったのだった。


二人の永遠の未来へと―。






★To be continued★