『君の存在を知った…だけど、君の存在を知ったのはウィルの君ではなくヴィルグロースの君だった。だから、私はサラに…娘に会うことは出来なかったんだが…私に運がなかったんだろう…』


そう言ってルシファーは表情を曇らせた。


その言葉にミーナとジャックは顔を俯けた。


『ヴィルグロース、君の中に流れる呪われたヴァンパイアの血…そしてもう一人、ミーナの中に流れる呪われたヴァンパイアの血。私は二人のヴァンパイアの呪いを…サラが二人に残してしまった呪いを取り除くために、そのために運命に導かれたんだ。それが私の生きていた理由だったんだ…』


ルシファーはそう言って、優しく微笑んだ。