そんなヴィルグロースをサラはただ見つめていた。


『くっ…サラ…』


ヴィルグロースは何度もサラに触れようと、光の壁を越えようとした。


しかし、光の壁は越えることが出来ず、ヴィルグロースの体は傷ついて傷ついてダメージを負っていった。


『…そんな顔をしないでおくれ…そんな顔で見つめないで、サラ…笑って…笑っておくれよ…』


よろめきボロボロの体のままヴィルグロースは唇を噛んだ。


『あの夜もそうだった…ラルムブリッジでヒューマンを襲い、宿屋を攻め入ろうとしたあの時も光の壁があって…どうしてサラはそんな…そんなヒューマンをかばうんだ!!答えてくれ、サラ!!』


ヴィルグロースは泣き叫んだ。