放出された衝撃波は頑丈な城壁に大きな大きな穴をあけ、城全体が激しく揺れた。


『ハァ…ハァ…』


衝撃波を放ったヴィルグロースは息を切らしながらサラに歩み寄った。


しかし、サラとその背後で弱っているジャックとミーナを光の壁が包み込んでいた。


そしてその光の壁は、ヴィルグロースには触ることすらも出来ないものだった。


『ぐっ…!!』


光の壁に触れたヴィルグロースの右手は痛々しく火傷をおったように焦げた。


『どうしてなんだ…どうして…どうして俺の邪魔をするんだ…』


ヴィルグロースは光の壁に触れ、火傷をおったような右手の拳を握りしめた。