『正義…!?正義なんかじゃない…』
ジャックはそう言って、折れた肋骨を抑え必死で告げた。
『純粋無垢なサラを殺した、悪魔のようなヒューマンを根絶やしにすることのどこが正義じゃないと言うのだ!!サラはヒューマンに…自分勝手なヒューマンたちに殺されたんだ!!』
ヴィルグロースは叫んだ。
『違う!!』
ジャックは声を振り絞った。
『違うと言うなら教えてくれ。サラは…サラは何故殺されなければならなかったのだ…何故サラは死ななければならなかったんだ…何故だ!!』
そう叫んだヴィルグロースの目には、光る涙が溜まっていた。


