日記の最後に書かれていたそのメッセージを見て、バダックは言葉を失くした。
『ヴァンパイアたちは…ヴァンパイアたちは全てを受け入れていたんだ…。平和を願い、共存を願い…なのに俺たちヒューマンは…間違っていたんだ…』
バダックはその場に崩れ落ち、目から涙を流した。
『俺達はとんでもないことをしてしまった…取り返しのつかない事を…くそぉぉー!!』
バダックは大声を上げて泣き叫んだ。
『グス、グス、グスン』
バダックの大声にサラが目を覚まし泣き出した。
バダックはそのサラの泣き声を聞き、ハッと我に返った。
そしてバダックは日記を本棚にそっと戻した。


