そして天気が崩れ、雨が降りしきる中もジャックはただ光の階段が現れるのを待ち続けた。 いつ現れるかわからない光の階段を見逃さないために、一睡もせずに待ち続けた。 そしてまた夜が来て朝が来て、また夜が訪れた。 バダックは静かにそんなジャックの姿を窓から見つめた。 『ミーナ様…』 ジャックは祈るような思いでいた。 するとそんなジャックの目の前にお盆に乗せられたパンとスープが差し出された。 『ほらよ』 バダックは無愛想に言った。 『あ、ありがとう…』 ジャックは戸惑いながら受け取った。