『ワシたちは…逃げてた。ジンタが一人で頑張ってたのに、ワシらは…。お前さんたちに言われて気付いたわい、自分たちで自分の国を守らなきゃって…』


ズブはそう言って凛々しい表情をみせた。


『そうだ、あんなちいさな子供一人に全てを託すなんて酷すぎるしな』


ズブの隣にいる村民も凛々しい表情で告げた。


『ジンタの…アイツの涙はもう見たかねーわい』


今度はズブの後ろにいる村民がそう告げた。


『みんな…』


ハートは自分で国を取り戻そうと、駆け付けてきたヒナタの村の村民たちをほほえましく思った。


『た、助けてくれ…』


バゼルは怯え震えていた。