ヴァンパイアヒューマン−桜−



『そうか…ジンタの仲間か。このままジンタを連れてこの国を離れてくれないか?お願いじゃ』


ズブはそう言って、ミーナたちに頭を下げた。


『えっ?』


ミーナ達はズブの突然の言葉に驚いた。


『見ての通りこの村は…この国トライバスタンは今バゼルと言う男に支配されておる。そしてワシらは奴の奴隷として使われておる。ジンタにはここしか帰る場所がないと思っておったが、君たちという仲間がいることを知って安心したわ。だからジンタを連れてこの国を離れてくれ、ジンタを連れて…ゴホッ、ゴホッ』


ズブは咳をしながら言った。


『一体この国に何があったんですか?』


ミーナはズブに気になることを尋ねた。