『ミーナが逃げた、脱走だ!!すぐに追いかけろ!!』


リュートは兵士に声を荒げて告げた。


『は、はい。直ちに!!』


兵士は直ぐに他の兵士たちと共にミーナたちの行くへを追いかけた。


『ジャックか…。兄貴…』


リュートは拳を強く握りしめた。


『リュート様…』


リュートの大声を聞き、心配したナズナが地下室に下りて来た。


『リュート様、ミーナ様の事は諦めて下さい。彼女はリュート様の妻にはなりません。もう自分の我が儘で他人に迷惑をかけないようにしてください…お願いします』


ナズナがリュートにそう言うと、リュートはナズナの胸倉を掴んだ。