『くっ…化け物め!!』


バゼルはやられた二人の盗賊と、悪魔のようなサラの姿を見て怯えていた。


『許さない…許さない!!』


サラは口を大きく開き、バゼルに襲い掛かった。


『ま、待て!!サラ!!』


駆け付けたウィルがそんなサラを呼び止めた。


サラはウィルの呼び声に反応し足を止めた。


『ひっ、ひぃぃぃぃ〜!!』


足を止めたサラを見て、バゼルは慌てて逃げて行った。


『サラ…ダメだ!!人を危めたら…はぁ、はぁ』


走って来たウィルは、息を切らしながらしんどそうに言った。


『ウィル…でも…でも…アイツら…』


サラの目からは涙が零れた。