文に雫が落ちた。 彼からの文にも、いくつかの涙の跡が残っている。 沖田さんは泣きながら、書いたのだろうか? 「沖田さん…」 ふと、顔を上げると、文机の上に置いてある金平糖が目に入った。 「金平糖…、また一緒に食べようって約束したのに…」 私は金平糖を取ると、一粒口に含んだ。 甘いはずなのに、涙のせいでしょっぱく感じる。 「1人で食べても…、美味しくないよ…。沖田さん…、沖田さん…っ」