記憶の桜 -花空残夢-



「涼、大丈夫か?ぼうっとしてたぞ」




「えっ…」




土方さんが心配そうに私を見ていた。




「お前も怪我が治ったばかりなんだから、無理しねぇで休んでろ」




別に具合が悪い訳じゃない…。



でも…。




「はい…、分かりました。私、部屋に居るので、何かあったら、呼んでください」




「ああ」




私は彼の気遣いに甘え、自室に戻った。




「沖田さん…」




私は部屋の真ん中に腰を下ろし、残っている2枚の文に目を通した。