「沖田さん、入りますよ」 中に入ると、沖田さんは少しだけ身体を起こした。 「久し振り、涼ちゃん。…土方さんも一緒ですか」 「俺も居て悪かったな」 「悪いとは言ってませんよ。ただ、珍し――、ゴホッ、ゴホッ!」 沖田さんは言葉を切ると、激しく咳込み出した。 「沖田さん!?」 「家人を呼んで来る」 土方さんが家人を呼びに行っている間、私は彼の背中を摩っていた。