記憶の桜 -花空残夢-

【愁】


俺は浪士に川に落とされた後、武家の娘である夏依に助けられた。




彼女もその家族も俺に良くしてくれた。




でも、俺は――。




「両親を殺した侍なんて、信じられるかっ!」




姉の行方が分からない上、両親を殺した侍と同じ侍に助けられ、俺は精神的に不安定になっていた。