記憶の桜 -花空残夢-



「こうでもしないと、休んでくれないじゃないですかぁ…」




怒鳴ったせいか、涼は少し涙目になっていた。




涼のこういう顔弱いんだよな…、俺…。




「恋仲の女にここまで言われちゃあ、休むしかねぇな…」




恋仲という単語に涼は顔を赤らめた。




泣きかけたり、赤くなったり、忙しい奴だな…。




俺は涼に近付き、軽く口付ける。




「~~っ!?」




涼は更に顔を赤くした。




それを横目に俺は寝室に入った。