記憶の桜 -花空残夢-



彼は机で書状を書いていた。




土方さんはこちらを向くと、私の姿に驚いたのか、目を見開いていた。




でも、すぐに怪訝そうに眉をひそめた。




「何故、そいつが此処に居る?」




土方さんは私を見ず、大鳥さんを睨みつける。




「この子は榎本さんの命で、君の小姓に配属されたんだ」




大鳥さんが理由を話すと、土方さんはますます不機嫌になった。




何、この態度…。




だんだんムカついて来た…。