記憶の桜 -花空残夢-



見ていた文に涙が落ちた。




「何が人並みの幸せよ…」




私は土方さんの隣に居られるだけで、幸せだった。




それなのに…。




「土方さんは姉上を守りたかったんだよ。だから、あんな風に冷たくしたんだと思う」




分かりにくいんですよ、貴方の思いやりは…。




京に居た時から、そうだった…。



自分が鬼副長と罵られても、自分よりも人の事を考えている。



人を思いやれるとても優しい人…。




そんな彼を私は愛してしまったんだ…。