記憶の桜 -花空残夢-



「さあ、義姉上。しっかりご飯を食べて、蝦夷に向かいましょう」




夏依さんの言葉に疑問がよぎる。




向かいましょうって…?




「俺達も一緒に蝦夷に行く」




私の疑問を感じ取った愁はあっさりとそう答えた。




俺達って事は夏依さんと翔馬も来るのね…。




「まあ、良いか」




安心したのも束の間、私の目の前に10品程の食事が置かれた。




「な、夏依さん…?何かな、この量…」




「義姉上の為に作りました!しっかり食べてください」




む、無理でしょ!この量!?




結局、私は全部食べさせられた。