記憶の桜 -花空残夢-



全身から力が抜け、私は文を落としてしまった。




もしかしたら、土方さんの訃報じゃないかって、びくびくしていた。




でも、文の内容は思っても見なかった事だった。




「良かったね、姉上」




多分、きっかけの文を送ったのは愁だろう。




「ありがとう、愁」




「俺だけじゃないよ。夏依も翔馬も手伝ってくれたんだ」




「ありがとう、2人共」




これで彼に逢える…。




それが嬉しくて、涙が零れた。