何か、蝦夷に来てからおかしい…。




別に体調が悪い訳じゃない。




それなのに、大鳥さん達に上の空だと言われる。




「訳分かんねぇ…」




俺は目を覆うように腕を顔に乗せた。




『土方さん、大丈夫ですか?疲れてませんか?』




ふと、涼の声がする。




俺は長椅子から起き上がり、周りを見渡した。




でも、そこには涼の姿は無い。



あいつは仙台に残して来たんだ。




此処に居るはずがねぇ…。