記憶の桜 -花空残夢-



お茶と茶菓子を持ち、土方さん達の所に向かう。




「失礼します」




声をかけ、中に入ると、榎本さんはこちらに笑顔を向けてくれた。




「葛葉君、君も元気そうだな」



「はい、おかげさまで」




榎本さんとは山崎さんの水葬の時に少しだけ話をしていた。




今日は仙台藩の様子を土方さんに伝えに来たらしい。




私はお茶を机に置くと、部屋を後にした。