記憶の桜 -花空残夢-



「りょ…」




「何故…、人は争いを起こすの…?争いなんか起こさなければ、大切な仲間を失わずに済むのに…」




空を見上げる涼の顔には涙が伝っていた。




そういえば、涼は江戸に来てから泣いてばかりだ。




度重なる仲間との別れのせいだろう…。




俺はあいつに笑っていて欲しい…。




その想いから、俺はある決意をした。




俺は涼をその場に残し、陣営に戻った。