記憶の桜 -花空残夢-



「たがら、そんな新選組を守る為、此処に残ると決めた」



斎藤さんは自分を信じてくれた彼らの為に、此処に残ると決めた。




彼の思いを知り、私に止める権利は無いのだと知った。




斎藤さんは命懸けで新選組を守ろうとしている…。




それなのに、私は何も出来ない。




何も出来ない自分の無力さが情けなくて、涙が出て来た。




「何故、泣くのだ?」




「斎藤さんは命懸けで新選組を守ろうとしているのに、私は何も出来ない…。それが情けなくて…」




すると、斎藤さんは私の頭を撫でた。