すると、先生は。

フフッと寂しそうに笑い。



スーツのポケットに、つっこんでいた手を出し。



私の頭を。

くしゃっと、なでてくれた。



そして、小さな声で。




「忘れないよ。」





先生は、照れた顔で。





「俺も。砂岡の事、忘れないよ。」