「おはよう小渕君!!」


「ああ、おはよう」


「キャーーー!」


朝の挨拶を交わしただけで顔を赤く染めるクラスメイトを見て、思わずシワを寄せる。


なーにがキャーーー!よ!!静かにしてよ!!


「美ー名、顔が怖いわよーーー笑ってーー」


李子が私の髪をフリフリしながら、無邪気にからかう。


目力を込め、睨んでやった。


「アンタは今日も元気だね………」


「元気じゃダメなの?暗いよりはマシでしょ?」


………そうですね。


ため息と同時に自分の席に座り、時計を見た。


後30秒で、遅刻の8時半になる。