「あっ仁香子、そういえば、太一くんに戻ってきたこと言ったの?由美子さんは知ってるけど太一くん、知ってるの?」 洗い物をしながらソファにいるあたしにお母さんからの問い掛け。 「んーん。…言ってない。から知らないんじゃない」 「もー。ま、どうせ高校一緒だから会った時に話しなさいよ」 「んー、分かった。」 お母さんに曖昧な返事を取った。 太一の名前を出されて気まずくなり、すぐリビングを退散して部屋に戻った。