私の全て、貴方に捧げる。

「おばんどすぇ。お雪どす。」
「ほぉー。ココにもイイ芸妓がいるじゃねぇか。」
「お上手どすなぁ~、ウチ恥ずかしいどすぅ…」

いつも通り…客に美しいと言われ、尺をする。
私はコレでいいのか…?


「桜雪ちゃん、隣のお客さんにお茶を。」

24歳にして、この店で1番と言っていいほど美しいと言われる。
「ほな、お気をつけて。」

夜の街。
私は客を見つめながら頭を下げた。
「お雪はん、体調大丈夫どすか?」
「はァ…」
私の毎日はまるで設定済みの人形。
手足に糸が巻き付かれているようで…。
苦しい毎日が続く。