誠司Side

「うわ~っ!最悪っ!おいっ。
親父もっとスピードだせっつーの!」

親父がついてくるとか言って
何度も断ったのに結局
ついてこられている。

それだけならまだしも
送ってやるとか言ってこの渋滞。

ありえねえだろ。

「もういいっ!俺は、歩いていくっ!」

「あっ、誠 ─バタンッ

それから俺は、必死に走り続ける。

もう結果発表されている時間だ─。

うちの親父は、何を考えているんだよ─。


...大学の前まで来て足を止めた。
そこには、小さな後姿がある。

「美鈴.....?」

一応声をかけて見ると目に涙を
ためた美鈴が振り向いた。

「誠司ぃ...なんでえ...?」

「はあ?」

「誠司から...連絡ないから...心配で...
きたけど...誠司の姿...見えないからぁ...
心配で...なのに...なんで.....
いるのぉ.....?」

泣いていてなんていっているのかが
聞き取りづらい。

だけど...美鈴は、俺のことを心配して
来てくれたんだ。

そして...コイツは、俺が落ちたって
勘違いしてやがっている.....。

「おいっ、来いっ!」

俺は、美鈴の腕を掴んで番号を確かめる。


△△△...△△△...



△〇△...

△◇△.....